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となりで殺人事件「田舎がスラム化した話」

 

 

さいきん、追い込まれて・・・・・ってな事件。ニュースを見かける。

これからも増えるのだろうか?私にも思い出すことがある。

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ピンポイントすぎるのでボヤッと話させてほしい。

 

 

・・あれは数年前、私が実家に住んでいた頃。

私の家族がまだ存在していた頃の話。

 

 

深夜の10時くらい?に工場仕事を終えて自宅に帰ると・・

背後でピンポーンとチャイムの音が鳴るわけですよ。

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残業。残業。残業。でヘロヘロの状態やで。

 

 

まだリビングに入った直後だったので、

振り返ってそのまま玄関をガチャッと開けました。

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(珍しく父や兄弟が家に帰ってきたのか?)そう思いました。

 

 ガチャ。

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・・・・・・?・・・あれ?

 

 

しかし・・外には誰もいない。

 

 

(ん・・?イタズラ・・か?)

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・・・すると、とつぜん暗闇から声がする。

 

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「わっ」と驚いて思わず声がでる。

目を凝らして暗闇をよく見ると・・・

 

 

玄関からだーいぶ離れた場所に、

真っ暗闇の中に黒いコートを着た男性がニコニコ笑顔で立っている。

 

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こわっ・・・えっ・・だれ・・?

 

 

ぜんぜん見えなかった。

 

時刻はもう夜の11時近い・・・

 

 

・・しかし田舎ゆえか、たまにこういうことはあるのだ。

 

 

夜になると変な男がやってきて・・・

「バス代無くて帰れないので金を貸してもらえませんか?」

とまわってきたりするオジサンがいたりする。

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まさか・・その類か・・・?と思って警戒していると・・・


 

「〇〇TVの者ですが・・・・

おとなりに住む〇〇さんの写真を頂戴したいのですが・・」

そんな意味不明なことを言うのです。

 

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えっ?なになに??なんなんだ?

なにを言ってるんだ・・?

 

 

写真?

 

 

「バス代くれおじさん」の方がまだ話の筋が通っている。

 

 

歳は20代半ばか?靴もコートも上等そうだ。

そしてサワヤカな顔立ち。もしかして本当にTVマンなのか?

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・・・・・

 

いや・・・そもそも・・・・

そもそもの話だけれど・・・・

 

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クソ田舎の家の隣は基本「藪」だ。

 

 

 

  すると男性は・・・

「ああ、すみません!お向かいの〇〇さんです!!」

とサワカヤな笑顔を崩さず澄ました顔で答えたので・・・・ 

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(ああ・・これは場慣れした賢い人だな・・・)

 そう感じて少しホッとする。

 

 

「でも・・なぜ〇〇さんの写真が必要なんですか?」

 

 

「・・お向かいの〇〇さんが、

殺害された事件をご存知ないのですか?」

 

 

 

「えええっ!?」

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いつの話だ?まったく知らなかった。

 

 

〇〇さんと言えば、私が幼い頃に家族がプチ失踪した時

ゴハンを食べさせてくれた気の良いご婦人である。

 

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60~70歳くらいだっただろうか?

 

あの優しかった〇〇さんが・・・

 

 

なぜ・・・いや理由はわかる。

 

 

金だ。金目当てで

誰かに殺されたのだろう。

 

 

この場所はクソ田舎の中心。つまり古くから住む

いわゆる「地主?」ってやつの集合体なのだ。

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みーんな土地持ち。みーんな大金持ち。

 

 

そこでハッと気づく。

「でもなんでウチに〇〇さんの写真が

 あると思ったんですか?」

 

 

「先日〇〇さんの捜索を地域の皆さんでされましたよね?

その時にこちらのお宅が中心になって写真も配ったと伺っております」

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「ん・・・?」

 

〇〇さんは殺されたと判明する前に、

行方不明扱いになっていたのか。

 

それも・・・全く知らなかった。

 

 

 

自宅の玄関を見る。「組長」の札がある。

そうか・・・今期はウチが組長だったのか。

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ほわ~~古のシステム。まだ存在したのか。

 

 

これは都会の人には意味不明な話でしょうが、クソ田舎ではこういう

リーダー的な役割が順々に回ってくるシステムがある。

 

私の地域はだいたい古くからある家が持ち回りで役を得る。

たとえば、行方不明者。事件などがあると・・

 

集会所に年寄りの上役が集まり話し合い。

決定されたことを若衆が実行する流れになる。

 

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話はわかった。 

「写真があったとしても、渡せません!お帰りください!」

 そう言ってピシャリとTVマンにお帰り願う。

 

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こんなクソ田舎で「仏様の写真を無断でTVマンに渡す」

なんて背反行為をすれば村八分になるのは目に見えている。

 

するわけがない。

 

 

次の夜勤に備え昼寝をしていると。

つぎつぎとTVマンや警察の方が家にやってくる。

 

 

ただ正直に「なにもわかりません・・」と受け答えをする。

 

 

〇〇さんの家の周りにはマスコミ。警察。

そして少し離れた場所に近所のじいさま、ばあさまが眺めている。

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そして私にも聞こえるような声でこう言うのだ。

「アイツラがやったに決まってるじゃないか!」

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そう言ってチラリと私を見る。

 

ご近所さん。みな幼いころから知った顔だ。

  

アイツラ・・・・ね。

 

あいつらとはこのクソ田舎の端に住む

「モンスター団地の人達」のことだ。

 

主に仕事を求めて県外・国外からやってきた移住者が

住む激安マンション群のことだ。

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ズラッと並んでいる。

 

クソ田舎はクソ田舎ではあるが、田んぼの他に

クソデカ工場がある。その仕事を求めて人がやってくるのだ。

 

 

これを建てたのはもちろんこの辺りに住む地主たちだ。

そのおかげで財布はだいぶ潤っているハズなのに・・・

 

 

・・なのに彼らはこの団地の住人を快く思ってはいない。

 

 

幼い頃、私が団地の子らと遊んでいると・・

「ちょっと!ちょっと!」と呼び止められ

 

よくこう言われたものだ。

 

「団地の子と遊んじゃいけんよ?」

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なんと!とんでもない差別だ!

 

小学生でもそれくらいはわかる。

 

ウチの家も元々は土地持ちの金持ちの家だった、

だから私にだけは「団地の子とは・・」と言うのだ。

 

 

だが実はウチはすでに身内の骨肉の争いや散財で完全に没落しており。

(むしろ借金まみれでメチャクソ貧乏になっていた)

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近所の年寄りたちのイメージの中だけの地主って感じ。

土地も財産もすっからかん。

 

 

さすが我が親族たち。カネ!トチ!カネ!トチ!と

争いに争い。虫唾が走るクズっぷりだったらしい。

 

 

  

ああ、そういえば・・・

 

殺された〇〇さんも私によく言っていた。

「団地の子と遊んでるようだけど、気を付けなさい」と。

私には優しかったが・・・

団地の子にはそうではなかった・・のかなぁ・・・

 

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ぱくぱく

 

 

 

・・・では、事実はどうなったか?

 

私は確かに小学生の頃は団地の子らと仲が良かったが。 

中学生になる頃には仲間を辞めてしまった。

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なぜなら中学生にもなると団地の子たちは・・・

なんと団地の名前をもじった名で暴走族を組み(笑)

 

 

放火。暴行。強盗。

レイプまでする本物の犯罪集団になっていったからだ。

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残念ながら・・・周りの地主たちが言っていた・・

「団地の子とは遊ぶな」という

 

つまり仕事を求めてやってきた他県や他国からの移住者とは関わるな。

 

というバリバリの差別的発言はある種・・・

 

正しかったことに・・・なってしまった。

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非常に残念なことではあるが。

 

 

だが・・・そんなことは昔の話・・・

いまだに事件があると。

 

「アイツラがやったに違いない」と。

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まだジーサマ連中はそう思っているのだ・・・

 

 

顔を合わせたご近所の地主の金持ち連中は。

「団地の連中だろう・・」小声でみなそう言う。

 

地主の金持ち連中の間でだけ。ヒソヒソとそう言うのだ。

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団地だ。団地。

 

 

 

そして・・・・まぁ・・・犯人はすぐに捕まった。

 

 

ああ・・・そう・・・・まぁそういうことだ。

 

 

 

やはり犯人は団地の住人だった。

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やはり・・というかなんというか・・・

 

犯人は仕事を求めクソ田舎にやってきたが、

なにかの理由で失職。

 

 

どうしようもなくなった。

 

・・・・・・金がある場所はどこだ?

 

 

確実に金がある家は・・・・?

 

 

そこで地主の豪邸に強盗に入ったそうだ。

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そして・・・・

 

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バラバラ。バラバラだ。

 

 

ああ・・ひどいもんだよ。

 

10数年前、〇〇さんが私に警告していた

 

そんな通りの結末になってしまった。

 

 

 

 うん・・・多くの人が想像することはだいたい現実になってしまうのか。 

 

 

かつての団地の友人や仲間が犯罪に走る。そして捕まる。

何度もそのニュースを目にしてきた。

 

すべて金持ち地主老人たちの言う通りになってしまった。

 

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そうなってほしくなかった・・・

なんだかくやしいじゃないか。

 

 

 

・・・そうだな・・・そしていま・・・

鮮明に思い出してしまうことが一つある。

 

これが話したかった。

 

 

あれは小学生の頃・・・

巨大な団地群を所有する大地主の長男が、

 

団地に住む同級生たちにからかわれていた。

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ヤーイと。

 

どこにでもよくある。

 

たわいもない話よ。

 

 

ところが・・地主の息子が大泣きしはじめると・・・

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状況が一変した。

 

 

 

「おい・・どうする・・・」「やべえぞ・・・」

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からかっていた団地の子たちが異様に焦り始めたのだ。

 

 

・・・・すると団地の子の一人が、

遠くで見ていた私の元にダダダッと駆け寄ってきた。

 

 

「オーイ!!!」

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・・そして私にこう言うのだ。

「〇〇が泣いちゃった!!!

 

もしかすると・・

 

オレたち団地に住めなくなるかもしれない!」

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な・・・・・・!?

 

 

そんな・・・・

 

そんなことがあるのか?!

 

幼い私はとても驚いたわけです。

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ショックを受けた。

 

 

 

・・・そしてさらに・・・・

 

次の一言にショックを受けた。

 

 

 

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えっ?

 

 

・・・・・なぜ私に・・・・・・・・なぜ・・・・

 

 

ああ・・・・・・

 

 

・・・そういうことか・・・・そういう・・・・・・

 

 

・・・・私は・・・・私も・・・・・そういう風に・・

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「うん、わかった!」と言って、

 

すぐに駆け出して地主の息子に精一杯謝った。

 

 

 

「ごめん!あの子たちを許してあげて!」と必死に謝った。

 

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「ごめん!」

 

「ごめんね!」と・・・・

 

子供ながらに自分の役を全うしたわけだ。

 

 

 

ああ・・・・もちろん、それだけ。それだけの話。

 

 

その後、団地の子たちが団地に住めなくなる事なんてなかった。

 

 

しょせん・・・・たわいもない子供のケンカよ。

 

 

あの事件があった時もそう・・

この時のことばかりが頭に浮かんできた。

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団地の子たちは、子供の時からすでに何かを感じ取っていた。

周りにいた人たちが彼らを追い込んでしまったのかなぁ・・ 

 

 

おわり

 

 

 

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