ブラック企業から転職した『天国に一番近い会社』⑤

 🔻この記事の続きになります。

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経営状況が悪化するほどに、

 

我が社の「神」である「社長」の機嫌は

ドンドン悪くなっていきました。

 

殴る、蹴る、叩く、投げる。

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そんな「神の怒り」のせいで、

会社の空気は常にピリピリしていました。

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例えば、先輩のオカさんは

「アポが取れなかった」という理由で、

 

社長に

「オマエ、今日一日イスな?」

と言われて、1時間ほど?イスになっていました。

 

しかし!

「愛されぽっちゃりボディ」のオカさんに

1日中イスを続ける事なんて出来ません。

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何度も途中で崩れてしまい、

逆上した社長にボールのように蹴り飛ばされていました。

あれはヒドイ。

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当たり前の話・・かもしれませんが、

オカさんは後日会社を去りました。

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いや、オカさんだけではありません。

そんなこんなで15名ほどいた社員は

いつの間にか、7名ほどになっていました。

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これもあたり前の話ですが、

人が減れば減るほどに、

会社の空気はドンドン暗くなっていきました。

 

そんな時、さらにみんなを

「どん底」に追い込むニュースが舞い込んできました。

 

支店長のトラさんが亡くなったのです。

 

  死因は「自殺」です。

自室で亡くなっていたのを奥さんが発見したそうです。

 

支店のメンバーから聞いた話によると、トラさんは

「会議室の包丁事件」のあたりから、

「うつ状態」になっていたそうなのです・・・・。

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トラさんを追い詰めたのは・・・紛れもなく社長です。

 

私は支店長だったトラさんとはあまり面識が無かったのですが、

それでもトラさんの死を聞いて酷くショックを受けました。

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前の会社から志を共にし、

一緒に独立した社長や部長のショックは・・・

私とは比べ物にならない程大きかった事でしょう。

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しかし現場を取り仕切る部長は、

職場では決して弱気な姿は見せませんでした。

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ですが社長は・・・・

 

トラさんが死んだ直後から

会社に姿を見せなくなってしまいました。

 

社長が会社に来なくなる直前に、

玄関口にあった花瓶を床に叩きつけているのを私は見ました。

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社長がどんな気持ちだったのか・・・・

私にはわかりませんが・・・。

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私は割れた花瓶を片付けながら

(この会社はもう終わりなんだなぁ・・)

と密かに感じ取っておりました。

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しかし・・・・・

意外なことに会社はここから劇的な経営回復を始めます。

スマホバブルが起きたからです。

 

(スマートフォンが1台売ると7万とか儲かった時代の話です。)

 

突然出社してきた社長が

「スマホ売るぞ!」と言い出した時は

どうなる事かと思いましたが・・・。

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会社の業務と全く関係の無かったスマホを、

みんなで必死になって売り続けました。

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そうして・・・・なんやかんやで、

会社の業績はグングン回復していきました。

 

そして

会社の業績が上がれば上がるほど、

我が社の「神」である「社長」の機嫌は、

ドンドン良くなっていきました。

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ニッコニコ・・・・・・。

 

今までの事が全部ウソだったかのように、

社内の空気も劇的に改善していきました。 

 

少なくとも

社長がむやみに暴力を振るう事はなくなりました。

 

まぁ・・・そう暴力は・・・。

 

結局、

会社に蔓延していた暴力の原因は、

「お金がなかった事」ですからね・・・。

 

お金は良くも悪くも、

人を大きく変える力があるのでしょう。

 

でも・・じゃあこれで

めでたし、めでたし、何てことはありません。

失ったモノがあまりにも多すぎましたから・・・・。

 

だいたい1年後

その日、社長の誕生日パーティーが開かれました。

 

社長の誕生日は

ジン社長のいきつけのオシャレなバーを貸し切って

全社員でお祝いするのが通例です。

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そこで社長は

珍しく、みんなへ日頃の感謝のお礼を言っていました。

 

「ここまでオレについて来てくれた事、本当に感謝している。」

 

「お前らが一生懸命頑張ってくれたから、

 ここまで何とかやってこれた。」

 

そんなような事を言っていました。

 

(社長の口からそんな言葉が・・・・。)

 

みんなビックリして

目を丸くしていました。

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その後・・・・社長はしばらく沈黙した後・・・

 

トラさんの話を始めました。

 

でもなんて言っていたのか、よくわかりませんでした。

 

なぜなら話しながら社長が泣きじゃくってしまい

「でもトラが・・トラがいてくれたら」

「トラがトラが」と繰り返すだけで

何を言っているのか・・全く聞き取れなかったのです。

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社長もトラさんの死後・・

責任を感じて相当苦しんだのかもしれません。

 

他の社員も釣られてグズグズと涙を流します。

 

でも泣けば許される事でしょうか?

 

私は泣いている社長の顔を

ジィーっと見つめてしまいました。

 

なんとなく・・

社長がソレを

「演出」や「計算」でやっているようにも見えたからです。

 

(本当に?それ本当に悲しんでいるんですか?)

とかそんな風に考えてしまいました。

 

私の心が汚れていたのかもしれません。

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泣いている社長と同僚の姿を見ていると

(自分はこの会社をいつか辞めるだろうなぁ・・・・)

と心のどこかで思ってしまいました。

 

そういつか・・・・。

 

 前にもお話しましたが、

会社を辞めるのは簡単な事ではありません。

 

無能な人間がブラック企業から転職しても、

次に待っているのは

また別のブラック企業でしか無いからです。

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一度社会のレールから外れて

ブラック企業だらけの「地獄の沼」に墜ちた人間が、

真っ当な会社である「天国」に戻るのは

簡単な事ではありません。

 

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しかし、同じブラック企業でも

この「法人営業を行うブラック企業」には

僅かながら真っ当な道(天国)に戻れる糸口がありました。

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例えばそう、

会社を去ったオカさんは自分の顧客に取り入って

真っ当な会社(天国)に戻ることに成功していました。

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(こんな会社辞めてやる!)

 

と思ったオカさんは

自分を雇ってくれそうな顧客の会社に

親切丁寧に通いつめて、

見事に取り入って、

真っ当な就職先を手に入れていたのです。

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そんな話をオカさんは辞めた後に、

電話をかけてきて、随分誇らしげに話していました。

(スゴイ)

 

他の会社には無い、そういうチャンス

こういう法人営業の会社にはあるのです。

 

そういう意味でも、この会社は限りなく

「天国に近い会社」だったと私は思います・・。

 

そう考えていた私も、

色々あってイラン人の社長に誘われて会社を辞める事になります。

まぁもちろん大失敗して路頭に迷う事になるのですが・・。

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それはまた、別の機会にお話します。

 

おしまい。

 

さいごに

 

天国に一番近い会社の概要はざっくりこんな感じです。

これでなんとなく「会社の雰囲気だけ」把握して頂ければ幸いです。

 

またちょっとずつ、

この会社の話をさせて頂ければと思います。

 

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